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help リーダーに追加 RSS リメイクの意義を考えさせられる衝撃作。「ファイナルファンタジーIV」

<<   作成日時 : 2009/01/12 17:00   >>

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■DS:「ファイナルファンタジーIV」 SQUARE ENIX/Matrix


過去にも多くのハードに移植されてきた「ファイナルファンタジーIV」が、
フルリメイクされてニンテンドーDSに登場。
開発はDS「ファイナルファンタジーIII」を手がけたMATRIXだ。



---[ 演出力の高さはさすがスクエニ ]---

移植は何度とされてきた「FF4」であるが、フルリメイクは初めて。
前作「FF3」同様、すべてポリゴンで作り直されている。
特に力が入っているのはイベントシーンで、ローポリゴンで
ディフォルメされたキャラクターがリアルタイムで演技している。
据置RPGのような派手さこそないが、無駄な装飾もなく、
非常にスッキリと、しかし魅力的に描かれていて、独特の味がある。
やはり、こういうことをやらせたら、スクエニは頭一つ抜けている。

決して多くはないが、象徴的なシーンにはボイスも入っており、
しかも、声を充てているメンツの渋いこと渋いこと。
あまりボイスを好まない僕ですら、つい聴かされてしまった。

マップもすべてポリゴンだが、視点はクォータービュー。
街やダンジョンでは、下画面にレーダーマップが表示されるという
親切設計になっていて、非常に遊びやすい。
ただ悲しいことに、レーダーマップの使い勝手が良すぎて、
特にダンジョンなどでは、ほぼ下画面しか見られない有様。
遊びやすいというのは良いことだし、歓迎すべきことではあるのだが、
せっかく作ったマップが見てもらえないというのも悲しいものがある。
背景のテクスチャも綺麗なだけに、余計に残念な感じがする。
2画面の使い方も上手く、DSでの開発にも慣れてきたようだ。

---[ ちょっと行き過ぎた感のある戦闘 ]---

戦闘シーンは、オリジナルに倣いサイドビューを採用しているが、
ボス戦では味方キャラクターが手前、ボスキャラクターが奥に配される。
立体的な視点にすることで迫力を出そうとしているのだろうが、
これによって魔法の全体がけの操作が変わってしまい、実に遊びにくい。
ここは十字キーだけでなく、LRでの操作にも対応させておくべきだった。

前作「FF3」で大不評だった敵パーティーの数も改善され、
多くのキャラクターが表示されるようになったのは評価したいが、
全体的に処理が重いため、キーレスポンスが悪く遊びにくいし、
それが誤操作にも繋がってしまっている。

さて、近年ではシナリオを読ませる向きが強くなったせいか、
ぬるま湯なゲームバランスが当たり前になってきたFFシリーズだが、
そんなユーザーの声に反発したい気持ちがあったのか、
リメイクに伴い、恐ろしくタイトなバランス調整がなされている。
ボス戦では過去の攻略パターンが通用しなくなっていたり、
中盤あたりでは雑魚モンスターすら殺しに掛かってくるマゾさ加減。
やり応えを求める旧来のFFファンには歓迎されているようだが、
さすがにこれは、ちょっとやり過ぎな感が否めない。

そのせいか、本作では「デカントアビリティ」という新要素が追加。
シナリオ進行上、仲間の出入りが激しいことを逆手にとって、
途中で抜けてしまうキャラクターの特殊能力を引き継げるようになった。
これらは非常に有益なものが多く、実に面白いシステムだと言えるが、
一度宿したアビリティは外せなかったり、入手条件が分かりにくいなど、
ちょっと、もったいつけすぎなんじゃないかと思う。
(それだけに悩み甲斐があるとも言えるんだけど)

やり込み要素も充実しているようだが、
僕はクリアするだけでお腹一杯になってしまった。

---[ リメイクの意義を考えさせられる衝撃作 ]---

魅力的なストーリーと、それを彩るローポリゴンキャラによる演出。
デカントアビリティなど、見所が多く詰まった力作となっている。
特に、装飾過多になりがちな据置RPGとは違い、様々な制約のある中、
シンプルながらも見応えあるシーンが多数用意された本作は、
スクエニの長所を存分に活かした作品として高く評価したいところだ。
ムービー部分を違う畑の会社に委託してしまうメーカーが多い中で、
ゲームをショーアップすることの大切さを知り、それを可能にする技術を
ちゃんと持っていることが再認識できたことも、素直に評価したい。

しかし、異常なゲームバランスや操作性の悪い戦闘シーンなど、
RPGの根幹を担う部分に課題を残してしまったことが、実に惜しい。
ここに関しては、もう少し慎重に作る必要があったのではないかと思う。
旧作ファンへ向けての挑戦状という意味では有意義な作品だが、
新規ファンに過去作品の魅力を知ってもらうこともリメイクの意義。
特にFFは、誰もが知っている国民的なタイトルだけに、
その辺の配慮が、ごっそり抜け落ちてしまっては意味がない。
ファンのためのリメイクがあって悪いことはないのだが、
どうせやるなら、新規ファンの獲得にも貪欲になって欲しいと思う。
でなければ、無理してDSでリリースした意味がないというものだ。

いろんな意味で衝撃的な作品。さぁ、震えるがいいですとも!

評価:★★★★★★★★☆☆ [ 8点 ]

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