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help リーダーに追加 RSS なにもかもが滅茶苦茶な魅力。「初代熱血硬派くにおくん」

<<   作成日時 : 2008/12/10 22:00   >>

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■SFC:「初代熱血硬派くにおくん」 テクノスジャパン


アーケードで人気を博し、国民的ゲーム機ファミリーコンピューターで
不動の地位を築いた喧嘩アクションの金字塔「くにおくん」シリーズが、
とうとうスーパーファミコンに殴りこみ。

[ あらすじ ]
修学旅行で大阪へとやってきた、くにおと熱血高校の生徒たち。
親友のひろしとやって来た梅田駅で遭遇した桜宮高校の女学生、
みほとの出会いをキッカケに、大きな事件に巻き込まれていく。




---[ とにかくイイ加減なゲーム ]---

結論から先に言うと、とにかくイイ加減なゲームである。

基本はベルトスクロールタイプのアクションゲームなのだが、
レベルの概念やアイテム、武器や防具(裏地)の装備など、
かなりRPGを意識した作りになっている。

テクノスがスーファミに参入して間もないタイトルということもあってか、
何をするにも処理が重く、キャラクターの挙動も恐ろしく鈍い。
恐らく、ファミコン用に開発していたものを持ってきたのだろう。
プログラムも慣れていないのか、至るところでバグが発生する。
処理落ちも酷く、爽快感に欠けるためアクションゲームとしては
致命的に面白くない。アクションゲームとしては。

スーファミのくせに使用するボタンを使い切れておらず、
何故かXボタンの機能が死んでいる。
アクションボタンに至ってはYとBのみで、
Yで攻撃、Bでジャンプという、なんとも大雑把なキー配置になっている。
ただ、お馴染みのマッハパンチを始め、キャラクターを育てることで
様々な必殺技を覚えるのだが、基本的には、この2つのボタンと
十字キーを組み合わせただけのものばかりなので、分かりやすい。
操作もわりかし直感的なので、適当に遊んでも出せるのは良い。

そのくせ、かなりの頻度で使うことになるメニュー開きが、
なぜか押しにくいスタートボタンに配置されているなど、
意味不明な仕様が目立つ。
メニューを開くにも無駄に時間が掛かる上に、
装備アイテムを手に入れても性能が確認できないため、
装備し直すたびにステータス画面を開かなければならず、
これが恐ろしく面倒臭い上にイライラする。

ゲームバランスの付け方も適当で、敵の強さの触れ幅が大きく、
少し進むと敵の強さが跳ね上がるため、油断できない。
操作性も悪いし、理不尽な事故死も珍しくない。
反面、1対1ではまず負けることがなく、完成度は低い。

ただ、RPGとして見てみると、この大雑把なゲームバランスが
適度な緊張感を生み出していて、なかなか面白い。
敵が強いからこそ、攻撃力アップなどのスキルの存在価値が上がるし、
皮肉にも、このイイ加減な調整がゲーム性に寄与している。

音楽も無駄に秀逸で、とても印象に残る。
特に対ボス戦の音楽は痺れるほどカッコイイ。

---[ 着想の勝利とも言うべき荒唐無稽な魅力 ]---

というより、ゲームとしてはRPGと判断するほうが正しい。
大阪という街が再現された横スクロールのマップには、
多くの一般市民がウロウロしているのだが、何故かやたらと
絡んでくる(喧嘩を売ってくる)連中が多く、絡まれると、
RPGでいうエンカウントとなり、そのままバトルモードへ移行する。

・・・・とは言え、バトルモードと一口に言っても、音楽が変わり、
画面がスクロールしなくなるだけである。
このゲームは基本、エンカウントしなくてもパンチが出せる。
レベルが上がればジャンプキックだって出来る。
マッハパンチはもちろん、ジャーマンスープレックスだって思いのまま。
街行く見知らぬ学生に、いきなり飛び蹴りを食らわそうが、
酔っ払っている親父にジャーマンスープレックスをかけようが、
そんなことはお構いなし。むしろ推奨されているくらい。

事実、エンカウントしていようがしていなかろうが、
大阪府民には一人ひとり経験値が設定されていて、
倒せばそれが手に入る。プリペイドカードとか、
ネックレスとか、アイテムだって手に入ったりする。

とにかく滅茶苦茶。でも、それが最大の魅力だったりする。

確かに、ゲームとしては、お世辞にも誉められたモンじゃない。
ファミ通レビューでも5点、6点が関の山と言った具合の出来である。
(当時、どのように評価されたのかは知らないけど)
しかし、道行く人々に飛び蹴りが出来るゲームなんて、
当時はどこにも見当たらなかったんだよ。
海外にはあったのかもしれないけど、日本にはなかった。
少なくとも、僕はそんなゲーム知らなかった。
だから、あんな熱心にプレイしたんだろう。

こんなにも出来の悪いゲームなのに、皆で必死にプレイした。
確かに、親切設計だとか快適性だとか、そういったものも、
ゲームには重要な要素かもしれないけど、そんなものすら凌駕する、
圧倒的な新しさ。罪なき一般市民を手当たり次第に殴り倒す
(ゲームの目的は全く違うけど) という荒唐無稽なゲームデザインに、
僕らは魅了され、多少の遊びにくさなんて全く気にせず、
毎日、毎日、日が落ちるまで遊びまくっていた。

ヤンキーからOL、おっさん、おばはん、阪神ファンまでが
入り乱れて行う大乱闘は、相当にシュールな代物である。

滅茶苦茶な完成度を滅茶苦茶なゲームデザインで吹き飛ばした怪作。
これだけ無茶な内容が、現在のカルト的な人気に繋がっているとも言える。
バーチャルコンソールで配信されないかなと密かに願ってるけど、
まぁ無理だろうなと、どこかで諦めてもいる。

評価:★★★★★★★☆☆☆ [ 7点 ]

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